賢く婚活

朝早くから迎えに来てくれて、すぐに眠ってしまっても少しも怒らず、美味しいご飯を楽しんで帰りも眠っていいよと声をかけてくれて、とてものんびりしたデートが思いのほか楽しかった。

 

その数週間後に私は急な病で母を亡くしてしまった。
親しい友達ではなく、彼に電話して母が他界した事を話した。
彼はそうか、とだけ言ってずっと黙っていた。どうして何も話してくれないの?と聞いてみると、自分は親を失っていないから君のつらさや悲しみは想像もつかないからどんな言葉をかけてもきっと不愉快だろうとおもう。自分は君の話したいことを聞いてあげる事しかできないから黙っているんだよとそっと彼は話した。
いつも私の気持ちを最優先してくれるその人に私は恋をした。

 

ゆっくり、自分のペースで進んでいく恋愛の心地よさに私はふんわりとしたお布団に包まれるかのような気持ちでだんだん居心地が良くほっこり落ち着いていった。

 

初めて、これが恋愛なんだと思った。
今まで恋愛だと思っていたのは、一体なんだったんだろうと心から思った。
ワガママな気持ちの押し付け合い、ちっとも幸せじゃなかったし楽しくなかった。

 

相手の気持ちを考えて、優しさを与え合う。
彼との恋愛は本当に幸せな時間だった。

 

こんなに素敵な人を育てたあった事もないかれの両親に感謝すらした。